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福祉関連の本の紹介と、ちょっとした福祉にかんする話題を提供するコーナーです

No79 加藤悦子 『介護殺人――司法福祉の視点から 』クレス出版、2005年

キーワード:介護、高齢者虐待、司法福祉

近年、介護者による高齢者殺害の事件を地方新聞などでよく見るようになった。介護者がバーンアウト状態で殺害に至る事例、それまでの虐待がエスカレートした事例、いろいろだ。

加藤さんは、供述調書を含む多様な情報をたんねんに拾って、どのような経過と心理状況で介護殺人という事態が引き起こされるになったのか解釈し、それを防ぐにはなにが必要であったのか、を論じている。

博士論文をもとにした本のようで、地道で堅実な研究スタイルをとっている。事例の紹介はていねいだ。目からウロコの新しい分析視覚と結果はみられないが、今、何が必要か、という点を、貴重なデータをもとに改めて指摘した点は高く評価できる。

認知症と失禁を含む排せつの問題は、家族ひとりでの対応を超えた問題で、女性なら、家族なら、だれでもができる/「すべき」ケアの域を超えたタスクである。いくつかの感想のうちで、真っ先に思ったのがこれだった。
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