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福祉関連の本の紹介と、ちょっとした福祉にかんする話題を提供するコーナーです

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No29 春日武彦 『顔面考』 紀伊国屋書店 1999年

キーワード:顔、表情、無表情


心理のカンセラーも福祉のソーシャルワーカーも、面接場面では、クライエント(相談者)の言葉によらないコミュニケーションに敏感であることが求められる。

言葉によらないコミュニケーション(ノンバーバル・コミュニケーション)のなかでも、とりわけ多くの情報をもたらすのが顔の表情である。

春日先生は、この顔について、多様な角度から考察している。ちょっと不可解でこちらを不安にさせるような顔の写真や漫画も載っている。

「健康な人間は、通常は多かれ少なかれ感情が顔に染み出る。」「そしてごく些細な表情の変化も、それが感情の状態を示す信号として他者に感知される。」表情は雄弁であるから、「たとえ無表情という形で超然たる立場を守ろうとしても、それがなぞめいた情報として作用してしまう」

「無表情は一種の緊張した表情を持続し」、「緊張した表情は緊張した精神状態を示唆する。」この精神状態を起こさせた理由や状況が判然としないとき、われわれは不安感を覚える。

こんなとき考えられるのは、①相手は私を嫌ってコミュニケーションを拒否している、②相手にとって私は存在していないも同然で、心は現実から断ち切られている、の2つ。

②の場合、「顔の裏側では差し迫った感情が昂ぶっているにもかかわらず、顔は、その内面と社会を隔てる壁としてしか作用していない。」統合失調症の人と相対したときに感じられる「一種の名状しがたい、取り付く島のない病的雰囲気としてのプレコクス感はこうした顔の表情である。」

無表情というのは感情が失われているのではなく、感情の昂ぶりがあるにもかかわらず、それを外界に対して適切に表現できないでいるときの表情なのだ。なんと苦しいことなのだろう。




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