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福祉関連の本の紹介と、ちょっとした福祉にかんする話題を提供するコーナーです

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No12 パム・スミス・武井麻子/前田泰樹監訳『感情労働としての看護』ゆるみ出版、2002年

キーワード:感情労働、ケア、ケアリング、看護

   ホックシールドの明らかにした感情労働は、看護労働を行う看護婦にもケアあるいはケアリングとして期待されている、しかし、それは看護婦=女性としての資質としてもたらされるものであって、教育されるものではないと考えられている、だから、看護学生たちは病棟婦長が患者や学生たちに示す態度や雰囲気のなかでそれらを学んでいく。その途上で、看護学生は自分の感情の管理で苦労することが少なくない。本書は、こうしたことを具体例を示しながら説明している。
安全な場所で気遣われているという感覚を患者にもたらすような感情労働、患者の心理的ニーズや感情を知り理解しよう、共感しようとするような感情労働は、「女性の資質」に任せるというものではなく、心理学や社会学などの理論的基盤や高度な対人能力の獲得を基本とした公式で体系的なトレーニングやスーパービジョンが必要だと著者は言う。これって、ソーシャルワーク教育のなかで、援助関係の原則とか関係づくりのスキルとしてずっと教育してきたことではなかったか?
ソーシャルワークでは、女性ならだれでも自然にできることとは考えず、公式に教育してきたから、これまでに『感情労働としてのソーシャルワーク』といった本は出版されることがなかったのか。それとも、ソーシャルワークを労働としてとらえる視点が弱かったからか。しかし、わが国のソーシャルワークおけるケアリング技術の教育も、実際には、長時間の実習を通して身につけていくのではなくきわめて不十分なものだ。だから、経験の浅いソーシャルワーカーは、利用者の心理的ニーズや感情をどう理解してよいか、どう対応してよいか不安になり悩むことも少なくない。ソーシャルワーカーのメンタルヘルスも、もっと考えられていい。
本書の解題を執筆した武井さんは、問題を抽出して看護計画を立案し、実行して評価するという看護過程(看護の問題解決過程)がワークメソッドとして強調されると、患者にとって感情労働としてのケアが重要であるということがおろそかになっていく、というようなことを書いている。この点は、今、ソーシャルワーク教育のなかでも指摘されている。

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