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福祉関連の本の紹介と、ちょっとした福祉にかんする話題を提供するコーナーです

番外編 No9 マイケアプランと「ネットワーク公共圏」

介護保険のケアプランの作成をケアマネジャー(介護支援専門員)に依頼しないで、自分で作成しよう、というマイケアプランの活動をご存知だろうか?

代表の島村さんやその仲間たちが、マスメディアによく登場しているので、知る人ぞ知る、という活動である。

介護保険実施当時から3年間、義父母のケアプランを自己作成していたので、当時、私もマイケアプランに参加した。いまは自己作成していないのだが、そのまま会員になっていて、MLにも加えてもらっている。

このML、会員の情報交換の場として大変機能している。ひとりの会員が、これこれについての知りたいのだけれど、、と書けば、ほとんどすぐにいろいろな情報が各地にいる会員から寄せられる。さらに、行政のこの対応って、おかしくない?と書けば、うちの市だけは違うとか、それもおかしくないのでは?とか、やはりおかしいよね、といった意見交換がなされる。

交換される情報も意見もみな質が高く、どれも説得的で、フムフム、と勉強させてもらっている。

このマイケアプランの活動は、例会やニュースレター発行のほかに、出前講座や講演会、ワークショップなど多彩だ。また、代表は、厚生労働省や都などの政策審議の場にも参加し発言しているが、そのときも、MLで意見を募ったり、報告をしたりしている。

これって、干川剛史さんのいう「デジタルメディアを媒介としたコミュニケーションによる関係のネットワーク」、つまり、「デジタル・コミュニティ」のなかでも、「多様な人々が共通関心事としての社会問題解決にむけて人的ネットワークを形成し拡大していく方向」をもつ、「公共性志向のデジタル・コミュニティ」と言えるだろう

こうしたコミュニティが、世論形成・実践活動空間としての「公共圏」を成立させるのだ。「当事者主権」を実践してきた中西さんたちの運動もまさに、「公共圏」としてのデジタル・ネットワーキング・コミュニティを作り上げてきた。

ITによって、意欲さえあれば、一市民として「公共圏」構築に参加できることを、改めて確認した次第。

干川剛史「ネットワーク公共圏」の可能性( 船橋晴俊『官僚制化とネットワーク社会』 2006年、ミネルバ書房)

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